最近のお仕事

クラブの事ばっかり書いてると一体なにやってるのこの人的なことになってしまうので、
そろそろ仕事の事も書きます。幸恵です。



http://www.abiliachina.com/
キャラクターデザイン:仲里カズヒロさん(ダウンタウンDXのポストくん等)
ディレクション:VisionTrack庄野さん
デザイン:ichirou.org青木さん




今現在は、上海万博で展開されるAbiliaというパビリオンの作り物全般のお仕事をさせてもらってます。
子供が職業体験できるというパビリオンで、今回の万博で唯一子供向けを謳っている施設だそうです。
会場内には子供スケールになった様々な建物が並んで、小さな上海といった趣。
そこでパン屋さんや、警察、郵便局(全部で25)などのお仕事を本格的に体験することができるんです。
線路もちゃんと走っていて、そこを走る乗り物の運転も体験できます(運転手のコースを選んだ場合)。


まだ、「なりたい職業」というと「老板(ボス)」
「将来の夢」といえば「世界一周」(ようするに叶わないかも級の夢)
という返答が多いこの国で、
仕事をすることは素敵なことだよ。というメッセージをここまでエンタテイメントにして伝えるという施設が展開されるというのは
いかにも万博らしいことだなと思います。



根っこの企画と、そしてキャラクターデザインがとても素敵なので、
私の役目は展開していく段階でそれらをいかにキープしていくかということ。そこに尽きます。
新しくデザインするというより、素材を壊さずに作る。
日本にいたら、デザイナーなら誰でも基本的にできると思われるこの作業が、
この国でデザイナーという名をかたる人の多くがびっくりするくらい出来ない事が多く…
最近はそのびっくりするような結果を軌道修正するのも仕事になってきています。。



飾り立てたり、勝手に自分で意味を加えたり…
そういうのが「デザインすること」だと思い込んでいる人がとても多いんですね。
よく現地の人からのオーダーで多い表現が
「要設計感」(デザインした感が欲しい)
というもの。
花柄だとか意味の無い罫線とかそういうのが入っていれば取りあえずデザインしたことになるらしく
ネット上にはそういうものを簡単にダウンロードできるサイトが沢山あります。
でもそういうその場その場でしのいでいくデザイン(レイアウト?)が集積されても、
なんの物語もわくわく感も生まないっていうことを全く理解できてない人が多く、すごく残念。
自分の国こそ「中国紅」だ、「☆マーク」だ…というアートディレクション?がブレずに集積されてきてるからこそ
ここまで一体感を産み出す事に成功してきてるのに。。。


まぁ話が逸れてきましたが、そんな感じで最近はバタバタしています。
でも関わっている皆さんが本当に気持ちよい方たちばかりなので
変なストレスは一切無しでお仕事させてもらっています。本当に有難い事です。
ああこの人が好きだなとか、かっこいいなと心から思える人がお客さんだというのがここまで快適で幸せな事だとは!
上海に来る前に在籍した会社はそういう環境で、でもかなり奇跡に近い環境なんじゃなかろうかと当時思っていて
自分がそういう場に参加できることはかなり遠い未来だろうと覚悟していたので
自分は運が良いなぁと最近しみじみ思います。上海サマサマです。



大人になることがこんなに楽しいっていうことを、子供の時に沢山感じることができたら最高ですよね〜
Abiliaで体験した子供が、いつか私が今日書いたようなことを感じるようになってくれますように。


さあさあ寝ましょうか。明日は現地で地図の最終チェックです。